THE DAY BOOK 1990-1992
WASTEDLAND '90
『1990年のウェイスティッドランド』
(1994年・太田出版)
'90年代の10年間に出し続ける日記スタイルのシリーズ本THE DAY BOOK、第1冊目。収められた3年分のテキストのメインは、写真家・高橋恭司とともに広告撮影、雑誌取材などの「資本主義的事情」をきっかけに書かれた。世界は荒地。それも「ウェイスティッドランド」(消費された場所)。この本は、世界の辺境を旅し、写真を撮って回った過程で、写真から多くを学んだ成果としてある。もはや全ての表現は日記的であり、局所的なある時間と場所で成立したものしかリアリティは存在しない。世界はただ今、あるだけ。それを記述すること。「光のいい日」に高橋恭司が撮った写真に触発され、淡々と綴った'90年代最初のクロニクル。
主な収録作品—ウィリアム・クライン/アルメニア/田村隆一/デビッド・ハリントン/坂本龍一/ウラジオストク/ピーター・グリーナウェイ/デレク・ジャーマン/細野晴臣/荒木経惟/ウィリアム・エグルストン/ハーブ・リッツ/ハワード・フィンスター/ロバート・ウィルソン/などインタビューとルポルタージュ、高橋恭司の写真を収める